後期研修プログラム

後期研修プログラム

臨床薬理について

大学病院で臨床薬理学の研修を行う施設は全国でも限られています。

臨床薬理学は、科学的根拠に基づいた「合理的薬物治療」を志向する学問です。薬物治療の有効性と安全性を最大限に高め、個々の患者に最良の治療(治療の個別化)を提供することを目指しています。以下の3分野から構成されます。

  1. 創薬と育薬のための臨床試験
  2. 臨床薬物動態学に基づいた個々の患者に対する合理的薬物投与
  3. 患者と医療者との「治療の良きパ-トナ-シップと信頼関係

私達の講座では、これら3本柱を修得し、教育・治験・薬物治療コンサルテーションなどに関して臨床薬理学の専門家と呼ばれるにふさわしい実力をもつ医師を育成することを目指しています。

プログラム概要

大学院への進学を基本としますが、状況により臨機応変に対応可能です。

基本コース
1 2 3 4 5 6 7 8 卒後年
初期臨床研修 卒後3〜4年目には連携研修病院で臨床研修.5年目より大学院で医学博士修得のため研究.期間中に海外留学、専門医資格を取得
大学院コース
1 2 3 4 5 6 7 8 卒後年
初期臨床研修 大学院で医学博士修得 海外留学、連携研修病院で専門医資格を取得。
専門医コース
1 2 3 4 5 6 卒後年
初期臨床研修 連携研修病院で臨床研修.専門医資格を取得.連携研修病院で働きながら、社会人大学院進学も可.
研修目標
  1. 臨床治験、診療に関わりながら臨床薬理学の知識、技術を修得します。
  2. 臨床薬理学の知識、技術を修得し、専門医資格の取得を目指します。
  3. 大学院へ進学した場合、研究を行い医学博士の取得を目指します。
  4. 学会への参加、発表を通してプレゼンテーション技術や臨床薬理学の知識を深めます。
  5. 論文の作成を通して科学論文作成力能力の向上を目指します。
  6. 海外留学し、医学研究技術と英語力の向上を目指します。
後期研修以降の進路

臨床医としてはもちろんのこと、臨床研究医として大学、製薬企業などの研究機関での活躍も期待されています。大学院博士課程修了者は、既に大学などの研究機関(静岡県立大学など)や医薬品医療機器総合機構スタッフ、臨床医など多分野で活躍しています。

市中病院後期研修との違い
  1. 臨床医としてだけでなく、臨床研究医としての技術や知識をも身に付けることを目標としています。
  2. 研究成果を国内外の学会で発表し、充分な指導のもとプレゼンテーションのスキルを身に付けます。また、後期研修中に海外で発表することを目標とします。国際学会への参加により、諸外国の医療動向に目を向け国内の医療の現状をより深く知る機会になることを期待しています。
  3. 邦文や英文の論文作成の際には、充分なサポート体制ができています。論文作成を通して臨床研究医として不可欠な科学論文作成術のスキルを身に付けることが可能です。
  4. 大学院在学中の臨床研修(外勤)は、市中病院や個人クリニックの外来診療、老人保健施設の入院患者診療、健診業務などが可能あり、医療業界を幅広く経験することが可能です。
  5. 医療、製薬業界を支える人脈(治験薬剤師、治験コーディネータ、製薬企業開発研究員、政府関連機関職員)との交流機会も多く、幅広い医療知識や感覚を身に付ける機会が多いのも臨床薬理内科の特徴と言えます。
その他

女性医師の方々には個人の事情に応じた配慮をいたします。在学中、出産・育児などの生活環境の変化に対しても臨機応変に対応可能です。

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